魅力的なお寺をめざして
『仏教書』がブームといわれています。でも、一部の観光地を除けば、お寺にお参りする人は多くありません。
それは、なぜか?
たぶん、お寺に「魅力がない」からでしょう。
日本中どこの街でも、ちょっと散歩すれば、何かしらのお寺に行き当たります。日本全国で、寺とコンビニの数はどちらが多いでしょうか。
文化庁の『宗教年鑑2013年度』によると、全国の寺院は7万7342カ寺。一方、日本フランチャイズチェーン協会の『コンビニエンスストア統計調査月報(2014年10月版)』では、全国のコンビニ数は5万1476店。寺院のほうが2万5000以上、多いのです。ちょっとびっくりですね。
日本には、まだ、こんなに多くのお寺があるのです。しかし、現在、それらが有効活用されているかというと、どうでしょう? 観光地として有名なお寺は、いつも人であふれています。しかし、それ以外のお寺は、閑散としています。
これは、もったいないことです。日本の精神文化から見ても、お寺の存在は、日本人の心に大きな影響を与えてきました。とくに信仰心がなくても、お寺に行って手を合わせて拝む。ただ、それだけのことで心が落ち着く。そんな体験のある人は少なくないと思います。
それは、お寺に、もともと、人の心をホッとさせる「癒しの力」が備わっているからでしょう。ただ、いまの時代、お寺以外にも、人を癒す魅力的な場所はいくらでもあります。わざわざ、お寺に足を運んでもらうには、何か「普遍的な魅力」が必要です。
円満寺の場合、外見は、はっきり言ってボロです。「癒しの力」があるとは思えません。ですが、本堂の中へ入ると、中央にど~んとご本尊。左右に脇士(わきじ)があり、そのほか千体仏や秘仏など、たくさんの仏像が安置されています。
また、夜、蛍光灯を消して、ローソクの灯火だけにすると、お堂の中は、それは幻想的な世界に変わります。
心地よいお香の香り、ゆれるローソクの灯、ほのかに浮かび上がる仏(ほとけ)さま・・・。
こんなお堂のなかで、称名念仏(しょうみょうねんぶつ)をしてみませんか。
「南無阿弥陀仏」を声に出してとなえると、不思議に気分がよくなります。
仏教の実践(行)には、書物では味わえない言葉を超えた世界が広がっています。実際に、そうした世界に触れ、心が癒されるのを実感していただく。これが、お寺が提供できる「普遍的な魅力」ではないでしょうか。試しに、円満寺の念仏会(念仏メディテーション)に来てみませんか。
念仏には、いろいろな考え方、称え方があります。わたしは、浄土系仏教の伝統的な教義を尊重しながらも、いま、欧米でムーブメントとなっている meditation (瞑想)の観点から、念仏の可能性を追求しています。
笑われるかも知れませんが、外国人にも称えてもらえる念仏をめざしているのです(?笑)。合掌
Would you like to come to the Buddhism meditation of Enmanji Temple? This meditation continues causing the name of Amitabha Buddha. Therefore this is the meditation by the voices. Let's do it happily with the chief priest of Enmanji Temple. Thank you.